面談後に笑顔で握手する女性と男性

 外国人が日本で働いて収入を得るには、原則、就労ビザが必要となります。

 しかし、例外的に、就労ビザが無くても就労可能なケースがいくつかあります。

 それでは、そういった例外的なケースについて考えてみましょう。

 

身分・地位に基づく在留資格(ビザ)

 就労ビザが無くても就労可能なケースとしては、まず、身分・地位に基づく在留資格(ビザ)を持つ外国人の方が挙げられます。

 

 様々な種類がある在留資格のうち、身分・地位に基づく在留資格は、以下の4つの在留資格です。

永住者

永住許可を受けた者

日本人の配偶者等

日本人の配偶者、日本人の実子、日本人の特別養子

永住者の配偶者等

永住者・特別永住者の配偶者、日本で出生し引き続き在留している実子

定住者

日系3世、外国人配偶者の連れ子、インドシナ難民、中国残留邦人など

身分・地位に基づく在留資格は、活動の制限が無いので、就労ビザが無くても就労可能です

 在留資格「永住者」(いわゆる「永住ビザ」)や、在留資格「日本人の配偶者等」・「永住者の配偶者等」(いわゆる「配偶者ビザ」など)、在留資格「定住者」(いわゆる「定住ビザ」)は、他の在留資格とは異なり、日本で行うことができる活動が制限されていません。

 

 ですから、永住ビザを持つ外国人や、日本人と結婚している外国人、永住者または特別永住者と結婚している外国人など、身分・地位に基づく在留資格(ビザ)を持っている外国人は、いわゆる「就労ビザ」を持っているわけではありませんが、日本で働くことができます。

 

身分・地位に基づく在留資格は、単純労働も認められています

 身分・地位に基づく在留資格を持っている外国人は、仕事の内容に関しても制限がありませんので、日本の法律に違反しない限り、どのような仕事にも就くことができます。

 

 就労ビザで働く外国人の場合は、原則、「単純労働」に従事することが認められていませんが、身分・地位に基づく在留資格を持つ外国人の場合は、いわゆる「単純労働」に従事しても問題はありません。

 

 従いまして、例えば、接客業務や、販売業務、工場の軽作業など、単純労働とみなされる職種で外国人を雇用したい場合は、身分・地位に基づく在留資格(ビザ)を持つ外国人を雇用することも選択肢として考えられます。

 

 なお、身分・地位に基づく在留資格(ビザ)を持つ外国人の場合は、アルバイト・パートでの雇用も可能ですし、フルタイムでの雇用も可能です。

 

まとめ

 

Memo   

外国人が日本で働いて収入を得るには、原則、就労ビザが必要ですが、例外的に就労ビザが無くても就労可能なケースがあります。

身分・地位に基づく在留資格(ビザ)を持つ外国人(典型例は、永住ビザを持つ外国人、日本人と結婚している外国人、永住者または特別永住者と結婚している外国人など)は、就労ビザが無くても就労可能です。

身分・地位に基づく在留資格(ビザ)を持つ外国人は、仕事の内容に制限が無く、いわゆる「単純労働」も可能です。

 

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