都会の街並みを背景にした事業計画を示すグラフ

 経営管理ビザの取得を目指すにあたり、「事業の適正性」に加えて、「事業の安定性・継続性」も重要な条件(要件)となります。

 ここでは、この「事業の安定性・継続性」について解説させていただきます。

「事業の安定性・継続性」とは

 「事業の安定性・継続性」とは、文字通り、事業を安定して継続できるかどうかを意味します。

 

 既存の会社であれば、決算書(貸借対照表・損益計算書)で事業の安定性・継続性を証明することになります。

 しかし、まだ決算を迎えていない新規の会社の場合は、決算書がありませんので、事業計画書で事業の安定性・継続性を証明することになります。

 

 ですから、新たに会社を設立して経営管理ビザの許可を得ようとする場合、経営管理ビザの申請時に事業計画書を提出することにより、事業の安定性・継続性を証明します。

 

事業計画書に記載する内容

 事業計画書には、例えば、以下のような内容を盛り込みます。

 

  • 事業の概要

   事業の特徴

   提供するサービスの内容

   集客・販路開拓方法

   取引先

   事業の進捗状況

   人員計画

   将来設計

 

事業計画書には月次損益計算書を添付しましょう

 事業計画書に月次損益計算書を添付すると、事業の安定性・継続性をより具体的に示すことができます。

 

 月次損益計算書は、原価や、売上高、総利益などを月ごとに試算して作成します。

 

経営管理ビザ許可後の事業の継続と発展のためにも、明確で具体的な事業計画書を作成しましょう

 事業計画書の内容を見れば、どれだけ真剣に、そして具体的に事業のことを考えているのかがよく分かるものです。

 

 具体性や実現性に欠ける事業計画では、単に日本で暮らすためにビザが欲しいだけで、真剣に日本で事業を行っていく意思が無いのではないか、といった疑念を招くかもしれません。

 ですから、事業計画書は、単に経営管理ビザを申請するための必要書類の1つなどとは思わず、今後日本で事業を行う上で羅針盤の役割を果たす非常に重要なものと考えて作成することをお勧めします。

 

 事業計画を入念に練り、明確で具体的な事業計画書を作成することにより、事業にかける熱意も伝わり、経営管理ビザ取得の可能性が高まるばかりでなく、今後の事業の継続と発展の可能性も高まると言えます。

 

 

 次回のコラム【経営管理ビザの申請人の役員報酬に関する注意点】では、役員報酬の注意点について説明したいと思います。

 

まとめ

 

Memo   

新規に会社を設立して経営管理ビザの取得を目指す場合、「事業の安定性・継続性」は、事業計画書や月次損益計算書などで証明することになります。

明確で具体的な事業計画書を作成することで、経営管理ビザ取得の可能性が高まるばかりでなく、今後の事業の継続と発展の可能性も高まるでしょう。

 

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