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 永住ビザの国益要件に含まれる条件の中でも、特に重要なのが「原則として引き続き10年以上日本に在留していること」という条件(居住要件)です。

 ここでは、この居住要件について解説してみたいと思います。

「引き続き10年以上日本に在留していること」の意味

 居住要件(原則として引き続き10年以上日本に在留していること)には、「引き続き」という文言が記されておりますので、10年以上途切れることなく日本に住んでいることが求められます。

 

 例えば、日本に5年間住んだ後、本国に1年間戻り、その後再来日して日本に5年間住んでいる場合を考えてみましょう。

 この場合、合計で10年間日本に住んでいることになりますが、途中で居住歴が途切れてしまっているので、「引き続き」10年以上日本に住んでいるとは認められません。

 

 このように日本での居住歴が一旦途切れた場合は、改めて引き続き10年以上日本に住む必要があります。

 

出国日数が多いと居住歴がリセットされる場合があります

 海外出張や海外旅行、出産のための一時帰国などで出国日数が多い方は、居住歴がリセットされる(つまり、居住歴が途切れてしまう)場合がありますので要注意です。

 

 具体的には、年間の出国日数が100日以上になると、居住歴がリセットされてしまう恐れがあります。

 例えば、20日間の海外出張を年間5回行った場合、年間の出国日数が100日となり、居住歴が途切れてしまうリスクがあります。

 

 また、1回の出国日数が90日以上の場合も、居住歴がリセットされてしまう可能性があります。

 例えば、1回の出国で、90日以上に及ぶ長期の海外旅行や海外出張、一時帰国などを行った場合には、居住歴が途切れてしまうリスクがあります。

 

 このように出国日数が多いことで居住歴がリセットされてしまった場合は、その時点から改めて引き続き10年以上日本に住み続けなければなりません。

 

 ですから、永住ビザの申請をお考えの方で、海外出張が多い場合や長期の一時帰国を計画されている場合などは、年間の出国日数が100日以上になったり、1回の出国日数が90日以上になったりしないように十分ご注意ください。

 

居住要件には様々な特例があります

 居住要件(原則として引き続き10年以上日本に在留していること)には、「原則として」という文言が記されています。

 これは、居住要件には、特例(例外的な措置)があることを意味しています。

 

 特例の対象となる場合は、居住要件で求められる居住期間が短縮されます。

 つまり、居住要件の特例の対象となる方(例えば、日本人の配偶者、永住者の配偶者、特別永住者の配偶者など)は、10年以上に日本に住んでいなくても居住要件をクリアできる可能性があります。

 

 居住要件の特例について詳しくは、次回のコラム【居住要件(原則として引き続き10年以上日本に在留していること)の特例】をご覧になってください。

 

留学生として来日された方には追加要件(引き続き5年以上の就労期間)があります

 留学生として来日された方の場合、引き続き10年以上日本に住んでいることに加えて、そのうち就労ビザ(就労系の在留資格)または身分系のビザ(身分・地位に基づく在留資格)で引き続き5年以上日本に住んでいる必要があります。

 

 なお、この引き続き5年以上の就労期間に含まれるのは、技術・人文知識・国際業務ビザ、技能ビザ、経営管理ビザなどの正規の就労ビザ(就労系の在留資格)で働いていた期間です。

 例えば、留学ビザや家族滞在ビザを持っているときに資格外活動許可によりアルバイト・パートで働いていた期間などは、この引き続き5年以上の就労期間には含まれません。

 また、技能実習ビザ(在留資格「技能実習」)および特定活動1号ビザ(在留資格「特定活動1号」)で働いていた期間も、この引き続き5年以上の就労期間には含まれません。

 

 いくつか例を挙げてみましょう。

 

 ・留学生Aさんのケース

  留学ビザで5年間日本に滞在した後、日本で会社Aに就職して留学ビザから就労ビザに変更し、引き続き5年間会社Aで働いている。

 

  「引き続き10年以上日本に在留していること(居住要件)」+「引き続き5年以上の就労期間(留学生として来日された方の追加要件)」の両方をクリアできます。

 

 ・留学生Bさんのケース

  留学ビザで6年間日本に滞在した後、日本で会社Bに就職して留学ビザから就労ビザに変更し、引き続き4年間会社Bで働いている。

 

 × 「引き続き10年以上日本に在留していること(居住要件)」はクリアできますが、「引き続き5年以上の就労期間(留学生として来日された方の追加要件)」をクリアできません。

 留学生Bさんの場合、「引き続き5年以上の就労期間(留学生として来日された方の追加要件)」をクリアするためには、引き続きあと1年就労ビザで働く必要があります。

 

 ・留学生Cさんのケース

  留学ビザで4年間日本に滞在した後、日本で会社Cに就職して留学ビザから就労ビザに変更し、引き続き5年間会社Cで働いている。

 

 × 「引き続き5年以上の就労期間(留学生として来日された方の追加要件)」はクリアしていますが、「引き続き10年以上日本に在留していること(居住要件)」をクリアできません。

 留学生Cさんの場合、「引き続き10年以上日本に在留していること(居住要件)」をクリアするためには、引き続きあと1年就労ビザで働く必要があります。

 

 次回のコラム【居住要件(原則として引き続き10年以上日本に在留していること)の特例】では、居住要件の特例について解説させていただきます。

 

まとめ

 

Memo   

「居住要件」では、「原則として引き続き10年以上日本に在留していること」と規定されておりますので、居住歴が途切れることなく10年以上日本に住んでいることが求められます。

年間の出国日数が100日以上ある場合や、1回の出国日数が90日以上ある場合などは、居住歴が途切れてしまう恐れがあります。

居住要件には様々な特例があり、特例の対象となる場合は、10年以上日本に住んでいなくても居住要件をクリアできる可能性があります。

留学生として来日された方は、引き続き10年以上日本に住んでいることに加えて、そのうち就労ビザ(就労系の在留資格)または身分系のビザ(身分・地位に基づく在留資格)で引き続き5年以上日本に住んでいることが求められます。

 

 前のコラム【永住ビザの基本要件③:国益要件】を読む

 次のコラム【居住要件(原則として引き続き10年以上日本に在留していること)の特例(例外規定)】を読む

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