ここでは、子供を家族滞在ビザで呼び寄せる場合の注意点について解説させていただきます。
目次
子供を家族滞在ビザで呼び寄せる場合、子供の年齢が重要です
子供を家族滞在ビザで本国から呼び寄せる場合、重要なポイントとなるのは、子供の年齢です。
成人年齢に達している子供(20歳以上の子供)であっても、例えば、学生であるため扶養者の扶養を受けている場合などは、家族滞在ビザの対象となります。
しかし、たとえ未成年の子供の場合でも、成人年齢に近づけば近づくほど、許可へのハードルが高くなるのが実情です。
具体的には、子供の年齢が15歳以上であれば、働くことができる年齢と判断され、審査が厳しくなる傾向があります。
とりわけ18歳以上の子供の場合は、日本で就労活動を行うことが目的であると判断されやすいため、家族滞在ビザの許可へのハードルが一層高くなります。
成人年齢に近い子供を家族滞在ビザで呼び寄せる場合は、就労活動が目的ではないということ(例えば、扶養者に十分な収入があるので、生計を立てるために子供の収入をあてにする必要が無い、本国ではなく日本で教育を受ける必要性があるなど)を、いかに説得力を持って説明できるかがポイントになります。
なお、18歳以上の子供に関しては、家族滞在ビザではなく留学ビザを申請するように出入国在留管理局から指導される場合もあります。
ですから、18歳以上の子供を本国から呼び寄せたい場合で、本人に日本の学校で学びたいという意思があるのであれば、留学ビザを申請することも選択肢となります。
家族滞在ビザの更新時に成人年齢に達している場合
家族滞在ビザが許可されて日本へ入国するときには未成年であったが、家族滞在ビザを更新するときには成人年齢に達している場合があります。
家族滞在ビザで呼び寄せた子供が来日後に成人年齢に達しても、例えば、まだ学生の身分であり、扶養者に扶養されている状況であれば、更新は許可され得ます。
ただし、成人年齢を過ぎても無制限に家族滞在ビザの更新が許可されるわけではありませんので、日本で暮らし続けたい場合は、適当な時期に、例えば、就労系のビザなどに変更する必要があります。
子供を本国に置いている期間が長い場合
子供を本国に置いている期間が1年以内であれば、たいして問題になりませんが、子供を本国に置いている期間が数年以上になる場合は、日本に来る目的が就労活動なのではないか、という疑念を持たれる恐れがあります。
子供を本国に残していた期間が長い場合は、家族滞在ビザの申請時に、以下のような点について理由書などで説明を行い、決して就労活動が目的ではないことを疎明した方がよいでしょう。
• 今まで誰に子供の監護養育を任せていたのか
• なぜ今まで子供の監護養育を他の人に任せていたのか
• これまで本国にいる子供との交流(例えば、手紙や電話、メール、SNSなどでのやり取り)はあったのか
• これまで子供の養育のために本国へ送金をしていたのか
• なぜ今、子供を日本に呼び寄せて監護養育する必要があるのか
さて、次回のコラムfa-arrow-circle-rightでは、留学生が家族を家族滞在ビザで呼び寄せる場合の注意点について解説してみたいと思います。
まとめ
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fa-tags子供を家族滞在ビザで日本へ呼び寄せる場合、年齢が15歳以上であれば、働くことができる年齢と判断され、審査が厳しくなる傾向があり、特に年齢が18歳以上であれば、就労活動が目的であると判断されやすく、許可へのハードルがかなり高くなります。
fa-tags成人年齢に近い子供を家族滞在ビザで呼び寄せる場合には、日本での就労が目的ではないことを、家族滞在ビザの申請時に、説得力を持って説明する必要があります。
fa-tags子供を本国に残していた期間が長い(例えば、数年以上に及ぶ)場合も、来日の目的が就労活動なのではないか、という疑いを持たれやすくなりますので、就労活動が目的でない旨を申請時に丁寧に説明することをお勧めします。
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