永住ビザの申請に必要となる身元保証人について

　ここでは、永住ビザを申請するにあたって必ず必要となる身元保証人について解説してみたいと思います。

永住ビザの申請時には、身元保証人による身元保証書の提出が必要です

　身元保証人による身元保証書は、永住ビザを申請する際の必須書類の一つですので、必ず提出しなければなりません。

　たとえ素行善良要件、独立生計要件、国益要件といった要件を全てクリアしていても、身元保証書を提出できなければ永住ビザは許可されません。

　ですから、永住ビザを申請するにあたっては、身元保証人になってもらえる人を確保しておくことが非常に重要です。

　身元保証人については、次のような注意点があります。

　・身元保証人になれるのは、日本人、永住者、または特別永住者ですfa-arrow-circle-right

　・身元保証人の責任範囲は、連帯保証人の責任範囲とは異なりますfa-arrow-circle-right

身元保証人になれるのは、日本人、永住者、または特別永住者です

　身元保証人は誰でもよいというわけではありません。

　永住ビザを申請する方の身元保証人になれるのは、日本人、永住者、または特別永住者です。

　例えば、就労ビザをお持ちの外国人の方や、留学ビザをお持ちの外国人の方などは、身元保証人にはなれませんのでご注意ください。

身元保証人になってもらう方の例

　身元保証人には、永住ビザを申請する人と何らかの関係性がある人になってもらうことになります。

　例えば、就労ビザで働いている方が永住ビザを申請する場合は、勤務先の上司や社長、同僚などに身元保証人を引き受けてもらうことが多いです。

　日本人や永住者と結婚されている方が永住ビザを申請する場合は、通常、配偶者に身元保証人になってもらうことになります。

　また、留学生として来日された方であれば、学生時代の先生に身元保証人を引き受けてもらう方もいらっしゃいます。

身元保証人の責任範囲は、連帯保証人の責任範囲とは異なります

　永住ビザ申請時に提出する身元保証書で、身元保証人が保証する内容は、永住ビザを申請する人が「日本の法令を遵守し、公的義務を適正に履行する」ために、必要な支援を行うことです。

　ただし、この保証内容に関して身元保証人が負う責任は、あくまで道義的責任です。

　つまり、身元保証人になったからといって、例えば、借金の連帯保証人のような法的責任を負い、本人に代わって金銭を支払う義務が生じるようなことは基本的にありません。

　この点で、身元保証人が負う責任範囲は、借金の連帯保証人が負う責任範囲とは大きく異なります。

　しかし、人によっては、誤解から身元保証人を連帯保証人と同じように考えてしまい、身元保証人になることを断る場合があるかもしれません。

　ですから、どなたかに身元保証人をお願いする場合は、身元保証人の責任範囲は、連帯保証人の責任範囲とは違いことをしっかり説明することが大切です。

身元保証人との関係性の説明

　先に述べましたように、身元保証人を引き受けてもらう人は、永住ビザの申請人と何らかの関係性がある人になります。

　配偶者に身元保証人になってもらう場合は、身元保証人との関係が明らかですので、身元保証人との関係性について特に説明する必要は無いですが、勤務先の上司や社長、同僚、学生時代の先生などの知人に身元保証人を引き受けてもらう場合は、身元保証人との関係性について申請時に説明しておくことをお勧めします。

　例えば、就労ビザをお持ちの方が永住ビザを申請する場合には、永住ビザを申請する理由を記載する理由書を提出しなければなりませんが、この理由書に、身元保証人を引き受けてもらった経緯なども書くことで、身元保証人との関係性を説明します。

　また、身元保証人と一緒に写っているスナップ写真なども併せて提出することにより、身元保証人との関係性をより明確に示すことができます。

身元保証書の様式

　身元保証書は、地方出入国在留管理局に用紙が置いてありますが、法務省サイトからダウンロードすることもできます。

　出入国在留管理庁サイトのこちらのページfa-arrow-circle-rightへアクセスし、下にスクロールして、『申請書・必要書類・部数』の該当するリンク先を選んでください。

　リンク先から身元保証書のPDFファイルをダウンロードすることができます。

　さて、次回のコラム【永住ビザ申請の理由書の書き方】fa-arrow-circle-rightでは、理由書の書き方のポイントについて解説させていただきます。

まとめ