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 帰化申請時には、2種類の履歴書を提出しなければなりません。

 ここでは、2種類の履歴書のうち、履歴書(その2)の書き方について説明させていただきます。

履歴書(その2)のサンプル

 履歴書(その2)は、このような書類です。

 

「履歴書(その2)」の記載例(番号入り)

*法務省「帰化許可申請のてびき」より(参照符号は行政書士オフィスJが記入)

 

 履歴書(その2)には、申請者の出入国歴、技能・資格、および賞罰について記載します。

 

 なお、履歴書は、15歳未満の方は提出不要です。

 

履歴書(その2)の各項目の書き方

 履歴書(その2)を作成するにあたっては、所定の様式に以下の項目を記入します。

  

① 氏名

 申請者の氏名をフルネームで記入します。

 

② 出入国歴(最近〇年間)

 出入国歴は、住所条件(居住条件)で求められる居住歴に応じた年数分を記入します。

 

 普通帰化の対象となる方(例えば、技術・人文知識・国際業務ビザ、技能ビザ、経営管理ビザといった就労ビザで滞在する方など)は、最近5年間の出入国歴を記載することになります。

 

 簡易帰化の対象となる方(例えば、特別永住者の方や、日本人と結婚している外国人の方など)は、求められる居住歴に応じて、最近1年~3年間の出入国歴を記載することになります。

  

 なお、現在日本に住所があれば住所条件を満たせる方の場合であっても、少なくとも最近1年間の出入国歴を記載する必要があります。

 

 

 帰化申請の住所条件について詳しくは、【帰化申請の基本条件①:住所条件(居住条件)】をご覧ください。

 簡易帰化について詳しくは、【簡易帰化(日本と特別な関係がある方に対する基本条件の緩和・免除規定)ポイント解説】をご覧ください。

 

期間

 日本から出国していた期間を記入します。

 

 出国期間は、基本的に、パスポートのスタンプを一つ一つ確認しながら記入することになります。

 

 パスポートのスタンプでは日付が分かりづらい場合、東京の出入国在留管理庁(出入国在留管理庁 総務課 情報システム管理室 出入国情報開示係)から「出入国記録」を取り寄せて日付を確認します。

 

 なお、出入国記録の交付には、請求してから1ヵ月程度かかりますので、出入国記録が必要な場合は、早めに請求しておいた方がよいでしょう。

 

日数

 日本から出国していた日数を記入します。

 

 「日数」欄に記入する際は、出国期間の最初の日を含めて計算してください。

 

 例えば、平成30年3月1日から平成30年3月6日まで出国している場合、出国日数は「6日」になります。

 出国期間の最終日から初日を引き算して計算する場合は、1を足す必要がありますのでご注意ください。

 

 最後に、出国日数の合計を計算して、「総出国日数」の欄に記入します。

 

⑤ 渡航先

 渡航先の国名・地域名を記入します。

 

 1回の出国で複数の国に渡航している場合は、渡航した国を全て書いてください。

 

 例えば、1回の出国で香港と台湾に渡航している場合は、「香港・台湾」という形で記載します。

 

目的、同行者等

 出国の目的と同行者についても記載する必要があります。

 

 1人で出国した場合は「単身で・・・」、同行者がいた場合は「○○と・・・」という形で書いてください。

 

 記入例は、次のようになります。

 

 • 1人で母国に里帰りした場合:「単身で親族訪問」

 • 1人で観光旅行に行った場合:「単身で観光旅行」

 • 1人で海外出張に行った場合:「単身で出張」

 • 妻と海外に新婚旅行に行った場合:「妻と新婚旅行」

 • 友人と海外に観光旅行に行った場合:「友人と観光旅行」

 • 会社の上司と海外出張に行った場合:「会社の上司と出張」

  

 すぐ上の欄と、目的および同行者が同じ場合は、「同上」と記入します。

 

技能・資格

 「技能・資格」欄には、自動車運転免許などの運転免許、および国家資格などの公的資格などについて記載します。

 

 運転免許の記載事項

 自動車運転免許などの運転免許をお持ちの場合、免許の取得日、免許の種類および免許証番号を記入します。

 

 例えば、平成2091日に自動車の普通免許を取っている場合は、次のように、免許の取得日に続けて免許の種類を記載し、その下にカッコ書きで免許証番号を記入します。

 

   平成20年9月1日第1種普通自動車運転免許取得

   (免許証番号第〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇号)

 

 免許の取得日は、免許証の左下に記載されている日付を記入してください。

 免許の取得日として、住所欄の下に記載されている交付日を書かないようにご注意ください。

運転免許証のイメージ(免許証番号・免許取得日の記載位置)

 

 なお、履歴書(その2)に記載した運転免許については、その証明として、帰化申請時に運転免許証の原本を提示した上で、運転免許証の表面および裏面のコピーをそれぞれ2部提出します。

 

 公的資格の記載事項

 例えば、現在の職業に関連する公的資格などについて記載します。

 

 公的資格の例としては、医師、歯科医師、薬剤師、看護師、教員、理容師、美容師、建築士、調理師などが挙げられます。

 

 民間機関による資格は、特に記載する必要はありません。

 

 公的資格については、資格の名称および資格の取得日(合格日・登録日)を記載します。

 資格の証明書に、例えば、合格番号や登録番号などの番号が記載されている場合は、その番号も記入します。

 

 例えば、平成30101日に調理師免許を取得している場合は、次のように、資格名に続けてカッコ書きで免許取得日および登録番号を記入します。

 

   調理師免許取得(平成30年10月1日 登録番号○○○○○○号)

 

 なお、履歴書(その2)に記載した公的資格については、その証明として、帰化申請時に資格証明書の原本を提示した上で、資格証明書のコピーを2部提出します(法務局によっては1部だけでよい場合があります)。

 

⑧ 賞罰

 「賞罰」欄には、主に、これまでに受けたことがある刑罰や、これまでに犯した交通違反などについて記載します。

 

 交通違反については、運転免許をお持ちの方の場合、「運転記録証明書」に記載されている過去5年間の違反を記入します。

 例えば、令和元年92日に、普通自動車で15km未満のスピード違反を犯し、9,000円の反則金が課せられた場合は、次のように記入します。

 

   令1. 9. 2 速度違反反則金 9,000円

 

 運転記録証明書は、自動車安全運転センターから入手します。

 

 刑罰については、過去に受けたことがある刑罰(を全て記載します。

 判決文などを確認して、日付、罪名、受けた刑罰などを記載してください。

 

確認欄

 確認欄には何も記入せず、空白のままにしておいてください。

 

 

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