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 ここでは、帰化申請の必要書類の一つである帰化許可申請書の書き方について解説させていただきます。

 帰化許可申請書の記入方法には、様々な決まりごとがありますので、間違い無く記入するためには注意が必要となります。

帰化許可申請書のサンプル

 帰化を申請する際に提出する帰化許可申請書は、このような書類です。

 

帰化許可申請書の書き方

*法務省「帰化許可申請のてびき」より(参照番号は行政書士オフィスJが記入)

 

帰化許可申請書の各項目の書き方

 帰化許可申請書は、申請者ごとに作成する必要があります。

 例えば、夫婦で同時に申請する場合は、夫婦それぞれについて帰化許可申請書を作成しなけばなりません。

 

 帰化許可申請書を作成するにあたっては、所定の様式に以下の項目を記入します。

 

① 申請年月日

 帰化許可申請書の左上部にある申請年月日の欄には、帰化申請の受付時に記入します。

 ですから、申請受付時まで、申請年月日の欄には何も書かないでください。

 

② 国籍

 申請者の国籍を記入します(例:韓国、中国、アメリカ合衆国など)

 なお、台湾籍の方の場合は「中国(台湾)」、香港籍の方の場合は「中国(香港)」と記入します。

 

③ 出生地

 出生地は、例えば、生まれた病院の住所などを記入します。

 

 お分かりでしたら、地番まで記入してください。

 地番などが分からない場合は、「以下不詳」と記入します。

 

 出生届記載事項証明書(日本生まれの方の場合)や出生証明書(外国生まれの方の場合)などがある場合は、その記載内容を参考にして記入してください。

 

④ 住所

 住民票の記載通りに住所を記入します。

 例えば、住民票に「○○町1丁目110」と記載されている場合は、「○○町‐110」といったハイフン使った住所表記は避けてください。

 

 マンション・アパートなどにお住いの場合、マンション名・アパート名および室番号まで記入してください。

 

 なお、住所以外に居所(寝泊りするような場所)がある場合は、居所も記入します。

 

⑤ 氏名

 氏名は、氏・名の順番で記入します。

 

 氏名は、漢字またはカタカナで記入してください

 アルファベットやハングル文字などは使用できません。

 

 氏名を漢字で記入する場合は、ふりがなを書く必要があります。

ふりがなは、カタカナではなく、必ずひらがなで書いてください。

 簡略体の漢字(日本語には存在しない漢字)は、日本の正字に直して記入します。

 

⑥ 通称名

 通称名がある場合は、現在使用している通称名だけでなく、これまでに使用した通称名を全て記入してください。

 通称名が無い場合は、空白にはせず、「なし」と記入します。

 

⑦ 生年月日

 生年月日は、西暦ではなく、日本の年号で記載してください。

 これまでに生年月日を訂正したことがある場合は、訂正前の生年月日もカッコ書きで記入してください。

 

⑧ 父母との続柄

 申請者の父母との続柄を記入します。

 

 申請者が男性であれば「長男」、「二男」、「三男」、・・・などと書きます。

 申請者が女性であれば「長女」、「二女」、「三女」、・・・などと書きます。

 

 申請者が養子の場合は、「養子」あるいは「養女」と記入します。

 

 父母との続柄が分からない場合は、「不詳」と書いてください。

 

⑨ 父母の氏名

 氏・名の順番で記入します。

 

 氏名は、漢字、ひらがな、またはカタカナで記入してください。

 簡略体の漢字(日本語には存在しない漢字)は、日本の正字に直して記載してください。

 

 父母が亡くなっている場合には、次のように「亡」を氏名の前に書きます。

  亡 ○○ ○○

 

 なお、父母の消息が分からないという場合には、「亡」は書かないでください。

 

⑩ 父母の本籍又は国籍

 父母が外国人の場合は、国籍を記入します。

 

 父母が日本人の場合は、日本の本籍地を地番まで記入します。

 元外国籍の父母が帰化している場合も、日本の本籍地を地番まで書いてください。

 

⑪ 養父母の氏名

 申請者が養子の場合は、養父母の氏名を記入します。

 氏・名の順番で書いてください。

 

 氏名は、漢字、ひらがな、またはカタカナで記入してください。

 簡略体の漢字(日本語には存在しない漢字)は、日本の正字に直して記載してください。

 

 養父母が亡くなっている場合には、次のように「亡」を氏名の前に書きます。

  亡 ○○ ○○

 

⑫ 養父母の本籍又は国籍

 養父母が外国人の場合は、国籍を記入します。

 

 養父母が日本人の場合は、日本の本籍地を地番まで記入します。

 元外国籍の養父母が帰化している場合も、日本の本籍地を地番まで書いてください。

 

⑬ 帰化後の本籍

 帰化した後の本籍地は、自由に決めることができます。

 しかし、実在しない町名や地番などは使用できません。

 町名や地番などが実在するかどうか分からない場合は、本籍地にしたい市区町村の役所にお問い合わせください。

 

 本籍地の表示には、マンション名・アパート名や部屋番号などが入りません。

 ですから、同じ場所であっても、本籍地の表示と、住民票に記載されている住所とは異なる場合があります。

 帰化した後の本籍地を決めたときには、念のために、本籍地を置く予定の市区町村の役所に電話をかけて確認することをお勧めします。

 

 帰化が許可されると、所定の手続きを経た後に日本人としての戸籍が編製され、戸籍謄本が取れるようになります。

 ですが、戸籍謄本は、本籍地がある市区町村の役所でしか取ることができません。

 自宅や実家から遠い所に本籍地を置いてしまうと、戸籍謄本を取得する際に何かと不便になる恐れがありますのでご注意ください。

 

⑭ 帰化後の氏名

 帰化が許可された後に使用したい氏名を記入します。

 帰化後の氏名は、現在使用している通称名と同じである必要はありません。

 

 帰化後の氏名については、帰化許可後の変更が、原則、認められていませんので、よくお考えになって決めてください。

 なお、帰化申請の審査中であれば、帰化後の氏名の変更を申し出ることができます。

 

 帰化後の氏名に使用できるのは、原則、常用漢字表に載っている漢字、戸籍法施行規則別表第二(漢字の表)に掲げる漢字、ひらがな、およびカタカナのみです。

 

 帰化後の氏名に使いたい漢字が、使用可能な漢字であるか否かの確認には、法務省の【子の名に使える漢字】をご参考にしてください。

 

 夫婦で申請する場合、あるいは申請者が日本人の配偶者である場合は、帰化後の氏が夫の氏である旨もしくは妻の氏である旨を、帰化後の氏の下にカッコ書きで記入してください。

  (夫の氏)

  (妻の氏) 

 

⑮ 署名

 署名は、帰化申請の受付時に、担当官の面前で自筆により行いますので、署名欄は必ず空白のままにしておいてください。

 

 申請者が15歳以上の場合は、本人が自筆で署名します。

 申請者が15歳未満の場合は、父母などの法定代理人が本人に代わって次のように署名します。

申請人が15歳未満の場合の法定代理人による署名

*法務省「帰化許可申請のてびき」より

 

⑯ 電話連絡先

 携帯電話のみで、自宅に固定電話が無い場合、自宅の欄には「なし」と記入します。

 

 

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