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 帰化申請をお考えの方が201278日までに引っ越しをしていて、過去の住所や住所移転日を覚えていないといった場合、履歴書(その1)に住所歴を正確に記入するためには、「閉鎖外国人登録原票」という書類を取り寄せて住所歴を確認するという方法があります。

 ここでは、この「閉鎖外国人登録原票」について解説させていただきます。

外国人登録原票(閉鎖外国人登録原票)とは

 外国人登録原票は、外国人登録制度に基づき作成された書類で、外国人の氏名、生年月日、国籍、出生地、住所などの個人情報が記載されています。

 

 2012年79日から新たな在留管理制度が導入されたことにより、外国人登録制度が廃止され、外国人登録原票は閉鎖されました。

 そのため、外国人登録原票は、「閉鎖外国人登録原票」とも呼ばれます。

 

記載されている情報

 外国人登録原票(閉鎖外国人登録原票)には、次のような個人情報が記載されています。

 

 (1) 氏名

 (2) 性別

 (3) 生年月日

 (4) 国籍

 (5) 職業

 (6) 旅券番号

 (7) 旅券発行年月日

 (8) 登録の年月日

 (9) 登録番号

 (10) 上陸許可年月日

 (11) 在留資格

 (12) 在留期間

 (13) 出生地

 (14) 国籍の属する国における住所又は居所

 (15) 居住地

 (16) 世帯主の氏名

 (17) 世帯主との続柄

 (18) 勤務所又は事務所の名称及び所在地

 (19) 世帯主である場合の世帯を構成する者(世帯主との続柄、氏名、生年月日、国籍)

 (20) 本邦にある父・母・配偶者((19)に記載されている者を除く。氏名、生年月日、国籍)

 (21) 署名

 (22) 写真

 (23) 変更登録の内容

 (24) 訂正事項

 

外国人登録原票(閉鎖外国人登録原票)のサンプル

 外国人登録原票(閉鎖外国人登録原票)は、このような書類です(サンプルですので実際の書類は異なる場合があります)。

 

image of certificate of registered matters on alien registration card*出入国在留管理庁サイトより

 

外国人登録原票(閉鎖外国人登録原票)から分かること

 外国人登録原票(閉鎖外国人登録原票)に記載されている個人情報には、201278日までの住所歴も含まれています。

 ですから、閉鎖外国人登録原票を見れば、201278日までの住所や住所移転日を確認することができます。

 

 例えば、201278日までに何回か引っ越しをしており、過去の住所や住所移転日の記憶が曖昧であっても、閉鎖外国人登録原票を取り寄せれば、帰化申請書類の一つである履歴書(その1)の「居住関係」欄に住所や住所移転日を正しく記入することができます。

 

 その他にも、在日コリアンの方で本国の本籍地(登録基準地)が分からないといった場合に、閉鎖外国人登録原票から本籍地(登録基準地)を確認できることがあります(必ず登録基準地が記載されているとは限りません)。

 

 在日コリアンの方が帰化を申請する場合には、家族関係登録事項別証明書や除籍謄本などの本国書類を取る必要がありますが、本国の本籍地(登録基準地)が分からないと、請求することができません。

 ですから、帰化申請をご希望の在日コリアンの方で本国の本籍地(登録基準地)が分からない場合は、閉鎖外国人登録原票で本籍地(登録基準地)を確認することも選択肢の一つとしてお考えください。

 

外国人登録原票(閉鎖外国人登録原票)はどこで取れる?

 閉鎖外国人登録原票は、東京の出入国在留管理庁(出入国在留管理庁 総務課 情報システム管理室 出入国情報開示係)に請求して取り寄せます。

 

 窓口でも請求できますが、窓口で請求しても即日交付されるわけではありませんので、通常は郵送で請求することになります。

 

請求できる方

 閉鎖外国人登録原票を請求できるのは、次のいずれかの方です。

 

 • 本人

 • 法定代理人(親権者、成年後見人など)

  *本人が未成年者または成年被後見人の場合

 

 上記の法定代理人以外の人に頼んで、閉鎖外国人登録原票を請求してもらうことはできません。

 

請求から交付までにかかる期間

 閉鎖外国人登録原票の交付には、請求日から1ヵ月程度かかります(早い場合は、23週間で届きます)。

 

手数料

 閉鎖外国人登録原票の交付手数料は、1件につき300円です。

 手数料は、所定の交付請求書に収入印紙を貼ることで支払います。

 

 閉鎖外国人登録原票を2部以上必要な場合は、その分の収入印紙を交付請求書に貼る必要があります。

 例えば、閉鎖外国人登録原票を2部必要な場合は、600円分の収入印紙を交付請求書に貼り、その近くに「2部請求」と記入してください。

 

郵送による請求に必要なもの

 外国人登録原票(閉鎖外国人登録原票)を郵送で請求する際には、以下のものが必要となります。

 

交付請求書(保有個人情報開示請求書)

本人確認書類のコピー

  本人確認書類の例: 運転免許証(表面・裏面)、在留カード(表面・裏面)、特別永住者証明書(表面・裏面)、マイナンバーカード(個人番号の記載がない表面のみ)、健康保険証(表面・裏面 *保険者番号・被保険者番号などの番号は黒塗りしてください)など

30日以内に発行された住民票(マイナンバーの記載がないもの)

  コピーは不可です。

返信用封筒またはレターパック

  返信先の住所としては、必ず住民票に記載されている住所を記入してください。

返信用の郵便切手(返信用封筒を利用する場合)

  請求期間の始期が1960年以降の場合は、94円分の切手を返信用封筒に貼ってください。

  請求期間の始期が1959年以前の場合は、枚数が多くなりますので、140円または210円分の切手を返信用封筒に貼ってください。

  万が一の料金不足に備えて予備の切手を同封しておいてもよいです。料金が足りていれば、予備の切手はそのまま返してもらえます。

  なお、レターパックの場合は返信用の切手を貼る必要がないので、切手の料金不足を心配しなくて済みます。

  *速達や簡易書留での返送を希望する場合は、その分の切手も貼る必要があります。

300円分の収入印紙(1部につき)

  保有個人情報開示請求書に貼ってください。

  2部以上請求する場合は、その分の収入印紙が必要となります。

 

 なお、親権者や成年後見人などの法定代理人が本人に代わって請求する場合は、上記の書類に加えて、法定代理人の資格を証明する書類(30日以内に交付された戸籍謄本など)も必要となります。

 

交付請求書(保有個人情報開示請求書)の様式

 閉鎖外国人登録原票の交付請求書(保有個人情報開示請求書)の様式は、出入国在留管理庁サイトの以下のリンク先からダウンロードできます。

 

 ワード版をダウンロードする(クリックまたはタップすると自動的にリンク先からダウンロード保存されます)

 PDF版をダウンロードする

 

交付請求書(保有個人情報開示請求書)の記載例

 閉鎖外国人登録原票の交付請求書の記載例については、出入国在留管理庁が発表している【開示請求書の書き方】をご覧ください。

 

交付請求先

 閉鎖外国人登録原票の交付請求に必要な書類一式を封筒に入れて、以下の住所へ郵送してください。

 

 160-0004

 東京都新宿区四谷1-6-1

 四谷タワー13F

 出入国在留管理庁 総務課 情報システム管理室 出入国情報開示係

 

 案内図を見る

 

電話での問い合わせ先

 電話番号: 03‐5363‐3005

 窓口・電話受付時間: 午前9時~午後5時まで

 土曜日、日曜日、祝日、年末年始は受け付けていません。

 

 

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